備後府中ってどんな町?

府中市プロフィール

府中市は、人口約4万人で、広島県の東南部内陸地帯、福山市に18.5キロメートル、三原市に40キロメートルの地点に位置しています。

市内には、北部の竜王山(768メートル)、中央部の岳山(741メートル)をはじめとした400〜700メートルに及ぶ山々が起伏し、瀬戸内海に注ぐ芦田川水系本流及びその支流、日本海に注ぐ江の川水系上下川が流れ、市北部で陰陽の分水界を形成しています。

都市圏としては、隣接する福山市とともに備後圏域連携中枢都市圏を形成しています。

歴史と文化のある町

 「府中」の名は、8世紀ごろにこの地に「備後国府」が置かれ、備後国の政治、経済、文化の中心であったことに由来します。 

市内には多くの文化財も存在し、市内の指定文化財は、国指定文化財3件、広島県指定文化財26件、府中市指定文化財54件の計83件で、国登録文化財11件と合わせて、94件の指定・登録文化財があります。

幕府直轄領の大森銀山・代官所(島根県大田市)に至る銀の輸送路として栄えた石州街道や、かつて天領地であった上下地区など、街並みも見どころです。

アイデアソンのお題にもなっている府中地区の「恋しき」は、明治5年に開業したかつての老舗旅館で、国登録有形文化財です。

産業の町

 府中家具で有名な家具・木材製造業や府中味噌などの伝統産業のほか、無線ヘリ製造大手のヒロボー、 ダイカスト製品大手のリョービ、工作機械器具の株式会社北川鉄工所など、全国的にも有名な製造業が本社を構えています。

国産スニーカーブランド「スピングルムーブ」を生み出したニチマングループのスピングルカンパニーなど、化学・ゴム製品製造業も盛んです。

「洋服の青山」で知られた青山商事や、ハローズ、ジーベックなどの有名企業も、府中市が創業の地となっています。

自然の町

自然のままの渓谷で夏を満喫できる河佐峡では、キャンプ・バーベキュー・川泳ぎ・釣りを楽しめるほか、パークゴルフ場も開設され、老若男女問わず過ごせます。

ワーケーション施設も複数あり、矢野温泉公園四季の里のキャンプ場内には、建築家の隈研吾氏の設計による有名ブランドSnowPeakの住箱(じゅうばこ)がされています。また、羽高湖森林公園キャンプ場管理棟内にも、Wi-Fiルーター、電源、家具をそろえたワークスペースが設置されています。

ご当地グルメ

 広島県民のソウルフードとも言えるお好み焼きも、府中市では「府中焼き」と呼んでいます。

豚ばら肉ではなく挽き肉を使うほか、広島のお好み焼きで使われるモヤシを入れないなどの特徴があります。

府中市の農業

極太の高級ごぼう「諸田ごぼう」が特産品として有名です。また、白菜やキャベツなどの葉物野菜が盛んなほか、アスパラガスの栽培も行われており、JA全農ひろしまの新規就農者向け研修農場「チャレンジファーム広島・上下農場」では、府中市上下町でのアスパラガスの新規就農者育成に向け、研修から就農まで支援を行っています。

畜産も行われており、肉用牛、乳用牛が生産されています。